背守りの構造を使った世代継承と物語

     〜職縁〜     


  南泉房の拾遺と背守りという世代継承

背守りに込めた祈りは「血縁」関係に限られたものではなく、仕事であってもそれは同じである。
先代の技術や思想や道具、そして仕事そのものは、「職縁」として繁栄の祈りが受け継がれていく。
一年十二ヶ月の平穏と清栄を表す十二針と五行色の糸。職業と向き合った年月を想い、受け継がれた衣服へ縫い目を入れていく。
その行為には先代への感謝と後代への継承の強い祈りが込められる。